注目される“くすぶり”炎症

体内のどこかでくすぶる慢性炎症

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どんな症状?

 例えば、原因のはっきりしない足のむくみ。お酒もほとんど飲まないし、血糖値が高いわけでもない。腎機能も肝機能も正常。で、血液検査の結果をこまかくみていくとCRPという項目がやや上昇しています。体のどこかで炎症が起きていたり、体を作っている細胞が傷ついたりこわされたりした時に血中に増加してくるタンパク質です。C反応性タンパクなどとも言われます。肝臓でつくられます。ということは、同じように肝臓で作られる他の大切なタンパク質が減ってしまうのでは? と心配になりませんか? そうなんです。アルブミン、って聞いたことありますよね。血中のアルブミンが減ってしまうと体のあちこちに水が溜まりやすくなるんです。足のむくみは分かりやすいのですぐに気づきます。

 こんな時に、安易にむくみを取るために利尿剤が処方されることがよくあります。それでいいのでしょうか? やはり原因を見きわめることのほうが重要です。

 ほかに何の症状もないのに、どうしてCRP上っているのでしょうか? かすかに、まさに“くすぶって”いるような炎症が起きる原因は? 例えば、特定のサプリメント漢方薬を何年ものみ続けているような場合が考えられます。

 服用を中止するだけでCRPが正常化、アルブミンも増えてむくみもとれます。この続きで、慢性炎症を引き起こす原因について、さらに考えていきたいと思います。